メディアマネージャー

コンピューター内のどこかにファイルを移動してしまったようです。誤操作をしてしまったのかもしれません。整理している時に、意図的にそうしたのかもしれません。ラップトップを切り替えたのかもしれません。どういった理由にしろ、ファイルの移動はデジタルメディアでの作業につきものです。

さて、Resolume のコンポジション自体には、メディアが含まれていません。もし含まれていたとしたら、コンポジションファイルは巨大になりすぎ、扱いが困難になるでしょう。テラバイト規模です。ですからResolume は代わりに、ユーザーが使用しているファイルの場所を記憶します。

という理由で、ユーザーがファイルを動かすと、Resolumeはその場所を知る必要があるのです。

クリップの再接続

まず最初に、どのファイルが見つからないかを通知します。見つからないファイルは赤色でマークされ、'Relocate' (リロケート)ボタンが表示されます。

もしも意図せず、または意図的にソースファイルをコンピューターの別の場所に移動させてしまったら (例えば、ラップトップを切り替えたり、再編した場合など)、Resolumeが見つからないファイルを通知します。


'Relocate' ボタンをクリックすると、メディアマネージャーが開きます。 メディアマネージャーがコンポジションで使用されている全ファイルのリストを作成し、見つからないファイルを赤く表示します。

ヒント! メディアマネージャーがこの優れた機能を発揮するには、まずコンポジションが保存されている必要があります。現在のコンポジションの状態が不明なら、メディアマネージャーを開く前に別名で保存しておくのが良いでしょう。Resolume は保存を実行する前に必ず通知します。

見つからないファイルを探す手っ取り早い方法は、リストの1番目のファイルへ行き、"Path"(パス)列の右側にある'Relocate'(リロケート)ボタンを押すことです。これを押すとファイルブラウザが開くので、該当のファイルが現在格納されているフォルダを選択します。

ヒント! システムダイアログは気まぐれな恋人のようなもので、当社はどうしても、OSXのダイアログウィンドウには、なんらかの理由でファイル名を表示させることができません。ですので、ブラウズを開始する前に、リロケートするファイルを記憶しておいてください。

放蕩者のファイルを見つけて、それを選択するとファイルブラウザが閉じます。この時点で、Resolumeは、次回もファイルの場所を見つけることができるようになっています。 

ここで、また魔法がおきます。

全ファイルをリロケートする!

2つ以上のファイルが見つかりませんか?また、見つからないファイルは同じフォルダーにありますか?それとも、近くの別の場所ですか?

メディアマネージャーにすべてまかせてください。ファイル探しに奔走した後、掘り起こした全ファイルのリストをポップアップします。1つの動作で全てを修正、1つだけを修正する、またはすべてキャンセル、等を選択できます。

おすすめは、"Fix All"(全て修正)です。

ナードアラート! メディアマネージャーはファイルを探す場所をどう特定するのでしょうか?手短に説明すると、互いに同じ相対位置にある"シブリングファイル"を探します。つまりどういうこと?たとえば”Old”フォルダに、ファイル群(file1.mov, file2.mov, file3.mov 等)を入れているとします。これを"New"フォルダへ移動します。メディアマネージャーにNew/file1.movを指示すると、New/file2.movや残りのファイルも見つけ出します。それらファイル群は同じフォルダーにあり、相関しています。しかしメディアマネージャーはサブフォルダも探します。ですから、もしNew/Sub/file1.movへと移動した、Old/Sub/file1.mov があれば、同一の検索でいずれも検出されます。他の場所も探します。相関するペアレントフォルダもスキャンします。 ファイルをコンピューターA/フォルダ1/file1.mov から コンピューターB/フォルダ1/file.mov へ動かした場合、コンピューターAと、そこからコンピューターBへ移動した全フォルダの全ファイルを探します。結局説明が長くなってしまいましたが、基本的に、フォルダ構成をきちんとしていれば、Resolumeにファイル1つを指示することで、すべてを探し出してくれるということです。

もしそんな風に全てのファイルを見つけ出すことができなかったら?相関するファイルがまったく違う場所に保管されている場合は、あり得ます。元はユーザーのデスクトップにあったものでしょうから、コンテンツに紐づくサブフォルダーへと整理したのかもしれません。

そのような場合、次の”見つからないファイル”のリロケートをクリックし、メディアマネージャーに指示すれば良いでしょう。すると、前回と同様の方法で、可能な限り多くのファイルを探し出して表示します。すべての”見つからないファイル”をリロケートできるまで、何度も繰り返します。

でも、ガラッと変わってしまったね!

だけどResolume、どうして変えたの? 以前は、フォルダを1つ選択したらすべて見つけ出すことができたのに。この改定は、すごく時間を食うよ。

おっしゃることはわかりますが、従来の方法は沢山検出しすぎでした。あなたにとって便利だったのなら、それは素晴らしいことです。ただ、異なる場所にある同名のファイルに対応することはできませんでした。ですから、Cディスクを選択し、2〜3時間もコンピューターの前に座り、コンピューター全体のファイルを1つ1つ確認しなければならないような事態を避けられませんでした。そして、あるはずのものが見つからなかった場合、あなたは苦境に立たされることになりました。

新しい方法では、クリック回数は増えますが、全体を制御することができ、とても頼りになります。そして全てを同じ構成で管理できるなら、非常に素速い処理ができます。ですから、古いやり方はやめて、新しいやり方に慣れてください。

変更の適用 

メディアマネージャーは、閉じるときに変更を適用します。ここでご承知おきいただきたいのですが、コンポジションの保存はしてくれません!ですから変更を加え、その変更に満足している時は、保存してください!

ファイルの置き換え

メディアマネージャーを使って、特定のファイルを別のファイルに置き換えることもできます。”見つからないファイル”がない場合でもです。

ファイルメニューより、メディアマネージャーを開きます。

置き換えたいファイルを右クリックし、'Set Path'(パスを設定)を選択します。そして新たに配置するファイルをクリックします。この方法は、特定のファイルをアップデートしたバージョンに置き換えるのに適しています。

"これで最終版だ、もう絶対これ以上の変更はしない。 さあ、'Intro v17 Final Final Def v3 rev11.mov'をレンダリングしよう。

メディアの収集

メディアマネージャーは、コンポジション内で使用している全ファイルを収集し一箇所に集めることもできます。

実行するには、下端左側の'Collect Media'(メディアの収集)を選択します。

メディアマネージャーで、コンポジション内のファイル数、占有する容量が表示されます。そうしたら、ファイルをコピーするフォルダを選択します。

メディアマネージャーは常にコピーします! Resolumeではファイルを削除しません。 あなたのコンテンツはとても神聖なものだと理解していますから。

メディア

これは、"Media"(メディア)という名のフォルダ1つに全てをコピーします。 "Media"(メディア)内部では、全デッキにサブフォルダを作成し、デッキの内容を全てそこへコピーします。コンポジションのマスクなど、デッキに含まれないファイルは、それぞれのフォルダにコピーされます。

それから、現在のコンポジションのコピーを作成し、ファイルロケーションを更新して、"Media"(メディア)フォルダの隣に配置します。

はい、できました。全コンテンツを含むショーファイルを、別のドライブやコンピューターへ移動する時にとても便利です。

また、作業しているうちに、コンピューター上の23個のサブフォルダからファイルを引っ張ってきて、12のサブフォルダを友人のラップトップからシェアし、2つの外部ドライブの6つのサブフォルダー、枕の下のハローキティのUSBメモリから1ファイル、Google Driveから2つ、お母さんのDropboxから写真を1枚拝借、、、、といったように、ごちゃごちゃになってしまったコンポジションを整理整頓してくれます。

ナードアラート! 各デッキに別々のフォルダがあるということは、1つのファイルを2つのデッキで使用している場合、2回コピーされるということです。ですがこれは許容範囲と考えています。なぜなら、1つのデッキに付随するファイルを一括でコピーできるからです。メディアマネージャーは賢く、1つのファイルを同じデッキで複数回使用している場合は、それを認識し、1度だけコピーします。

付随するファイル

でもResolume。ショーはコンテンツ以上のものだ。アドバンスアウトプットやフィクスチャー、カスタムエフェクト、プリセットやその他諸々も、収集してくれないかな。

ええ!良いところを突きますね。

現時点では、コンテンツを管理することだけでもリスクが多いため、こちらに真摯に取り組んでいます。他のことに対する責任も負える状況になりましたら、その他のファイルも追加していきたいと考えています。

今は、ユーザーファイルが全て揃っているかどうかを確認する最良の方法は、Resolumeフォルダを書類フォルダからコピーすることです。このフォルダはユーザー設定、環境設定およびユーザーが作成したプリセットを全て含んでいます。

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